2015年02月24日 17:04
カテゴリ : PS4 / PS3 / PSVita / PSP その他

記憶がないんですけど、どうやらいつのまにか注文していたPS4専用タイトル『The Order: 1886』。
週末にやり込んで一気にクリアしてみたので、ネタバレしない範囲で簡単にレビューしてみようと思います。


19世紀ロンドンを舞台に人類と”半獣”との争いを描くSF作品
『The Order: 1886』 の舞台は、イギリス・ビクトリア朝中期の産業革命による経済発展で絶頂期を迎えていたロンドン。人類を長年にわたって脅かしてきた"半獣"と戦うために組織された「オーダー」と呼ばれる騎士団との戦いが描く"Ifの歴史"。 主人公・ガラハドと仲間のパーシバルという名は、おそらく半獣と戦った”アーサー王伝説”の円卓の騎士から受け継いでいるのでしょう。
ちなみにローカライズは、吹き替えによる音声まですべて日本語化されています。


重厚でリアリティがある”架空の”世界観
技術の進歩がめまぐるしくあらゆる可能性があった産業革命期を舞台にしてるだけあって、非現実的な要素もうまく溶け込んで独特な世界観を形成しているのが印象的です。
例えば実在した電気技師ニコラ・テスラが登場し、交流方式を活かした発明機器が出てくるのもユニーク。あのニコラ・テスラなら発明しかねないと思わせるような、当時の科学技術を基に”現実にあり得た”というコンセプトで考えられた発明品の数々が登場します。ちなみにやっぱりエジソンと仲が悪い模様。


ビデオゲーム史上最高級のビジュアル表現
プレイ開始してまず驚かされるのがグラフィックス。PS4の中で、というよりおそらくPCゲームも含めてこれまで私がプレイしたビデオゲームの中でも最もクオリティが高いと思いました。 まるでプリレンダリングムービーの中でプレイしているかのようで、プレイアブルのアクションシーンとシネマティックシーンに全く落差がないクオリティ。ゆえに没入しやすい。
細部にわたる作り込みも尋常じゃないレベルで、『The Last of Us』のデティールも凄かったですが本作はそれを凌駕しています。


画面は16:9ではなく2.40:1のシネマスコープサイズ
「シネマティックと融合したゲーム性」をテーマにしているからか、或いはそのとてつもないグラフィックスを実現するための代償として、本作は常に上下に140pxづつの黒帯が被さっており、ゲーム画面は実質1920x800の解像度になっています。
実際のところプレイしていると没入感が高いので意外にも黒帯は気にはならなくなりますが、しかしこの仕様はゲーマーにとって喜ばれる仕様とは言えないと思います。



目新しさに欠けるが丁寧に作り込まれたオーソドックスなTPS
ゲーム部分はTPS。カバーアクション、視点、武器選択のUIなど、テイストはXbox360でリリースされた『Gears of War』に良く似ています。
シューターとして本作独自の斬新なアイデアなども特に無く、悪く言ってしまえば平凡な出来。撃ち合いが単調になりがちなのも残念な点。 あとショットガン兵が異常に強い!
武器に関しては実在するカービン銃から、サーマイトライフルやアークガンなどのトンデモSF兵器が登場するのでバリエーションは豊富。トンデモSFとはいえ、19世紀の科学技術でもしかしたら実現できそうなアナログ電気的な武器デザインになっており世界観とマッチしているのは見事。


好みが分かれるクイック・タイム・イベントでの戦闘
重要な演出シーンではクイック・タイム・イベント(QTE)が採用されています。シネマティックを重視する作品にありがちで、これも度々ゲーマーの間で議論される要素ではあります。
個人的にライカン(半獣)との戦闘シーンにおいては、自分のタイミングで攻撃できるし、QTEによる回避も緊張感があり、操作感と爽快感をしっかり持たせた悪くないQTEだと感じましたが、その他のシーンでは入力失敗で即ゲームオーバーになる典型的なQTEもあったので、そこにストレスを感じるユーザーは製作者の自己満足と捉える人もいるかもしれません。


クリア後のやり込み要素は皆無
問題のボリュームですが、私がプレイしてクリアするまでにかかった時間はおよそ約7~8時間ぐらい。個人的には丁度良いボリュームでこれ以上長くてもだれるかなという印象。噂されていたような短すぎるという印象は無いです。
ただ問題はリプレイ性があまりない点。難易度別クリアによる特典アンロックなどもありません。
プラチナトロフィー取得もかなり簡単な部類で、収集品のために1周+αプレイしただけで獲れました。おそらくトータルで10時間もかかっていないでしょう。


総評
■良かった点
・現時点でPS4最高級のビジュアル表現
・重厚な世界観とハードボイルドなストーリー
・簡単に獲れるプラチナトロフィー
■悪かった点
・上下黒帯のレターボックス仕様
・リプレイ性が無い
・マルチプレイが無い
圧倒的な美術と新しい次元に到達したと思わせるゲームグラフィックスを堪能できたこともあり、個人的には思ってたより楽しめましたが、やはりやり込み要素の無さは残念な点であります。 これで終わらすには勿体無いし、次回作があるなら是非ともプレイしたい作品。そうなってほしいですね。
■The Order: 1886 やってみる配信 1080p
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ブラッドボーン発売したら
一緒にやりましょ♪
Re: 『The Order: 1886』 クリアしたので感想
土日はこればっかやってて、一気にプレイしちゃいましたね。
Bloodborne楽しみだね。一緒にプレイできるのかはわからないけど試してみたいね!
Re: 『The Order: 1886』 クリアしたので感想
Vitaのグラヴィティデイズもそうでしたが。長けりゃいいってモンでも無いですし。
レビュー参考になりました。買ってみようと思います。
Re: 『The Order: 1886』 クリアしたので感想
私もプレイ時間は気にしないタイプですね。逆に何十時間遊べる大ボリューム!とか宣伝で謳っているタイトルのほうが意気消沈したりします(笑。
個人的には良いゲームだったので記憶が薄らいだころにまた最初からプレイしてみたいと思っています。
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